Claude Code のリモート操作オプション

Claude Code には、ローカルの端末を離れても作業を継続・自動化するための複数の手段がある。 目的に応じて使い分けることが重要で、それぞれ「どこでClaudeが動作するか」「何がトリガーになるか」が異なる。

機能 Claudeの実行場所 トリガー ローカルファイル 主な用途
Remote Control 自分のマシン(CLI / VS Code) claude.ai またはスマホアプリから手動操作 アクセス可 外出先からセッションを継続操作
Channels 自分のマシン(CLI) Telegram / Discord / iMessage からのメッセージ アクセス可 チャットアプリから指示・外部イベント受信
Scheduled Tasks 自分のマシン(CLI) タイマー(cron) アクセス可 セッション内の定期実行・ポーリング
Dispatch 自分のマシン(Desktop) スマホアプリからタスク送信 アクセス可 外出中に作業を委任(Desktop必須)
Claude Code on the web Anthropicのクラウド ブラウザ / Slack @Claude 不可(GitHubクローン) ローカル設定不要の非同期タスク
Routines Anthropicのクラウド スケジュール / API呼び出し / GitHubイベント 不可(GitHubクローン) マシン不要の常時稼働型自動化

Remote Control Research Preview

ローカルで動いている Claude Code セッションを、スマホ・タブレット・別のブラウザから継続操作できる機能。 Claude はあくまでローカルマシン上で動作し続けるため、ローカルファイルシステム・MCP サーバー・プロジェクト設定がすべてそのまま使える。 クラウドには会話のストリームのみが転送され、ファイルの中身は移動しない。

起動方法

  • サーバーモード
    claude remote-control — プロセスをサーバーとして常駐させ、複数のリモート接続を受け付ける。 スペースバーで QR コードを表示し、スマホから即アクセス可能。
    オプション: --name "タイトル"(セッション名)/ --spawn worktree(各セッションを独立した git worktree に分離)/ --capacity N(同時接続数上限、デフォルト32)
  • インタラクティブ
    claude --remote-control または claude --rc — 通常のインタラクティブセッションをリモート対応で起動。ローカルでも入力しながら、リモートからも操作できる。
  • 既存セッション内
    セッション中に /remote-control または /rc を実行 — 現在の会話履歴を引き継いでリモートセッションを開始。セッションURL と QR コードを表示する。
  • VS Code
    Claude Code VS Code 拡張のプロンプトボックスで /remote-control または /rc を入力。バナーに接続状態が表示され、「Open in browser」で直接 claude.ai/code を開ける。

要件

  • プラン Pro / Max / Team / Enterprise(API キー単独では利用不可)
  • 認証 claude auth login で claude.ai アカウントにサインイン必須
  • バージョン Claude Code v2.1.51 以上(claude --version で確認)
  • Team/Enterprise 管理者が claude.ai 管理設定で「Remote Control」トグルを有効にする必要がある

モバイルプッシュ通知

Remote Control が有効な状態で Claude は自分の判断でスマホにプッシュ通知を送ることができる(v2.1.110以上)。 長時間タスクの完了時や、続行のための確認が必要なときに送信される。 プロンプトで「テストが終わったら通知して」と指示することも可能。

セットアップ手順: Claude モバイルアプリをインストール → 同じアカウントでサインイン → 通知を許可 → Claude Code の /config で「Push when Claude decides」を有効化。

セキュリティ

ローカルの Claude Code セッションからはアウトバウンド HTTPS リクエストのみを行い、インバウンドポートは一切開かない。 通信はすべて Anthropic API 経由で TLS で保護されており、短命なクレデンシャルが使い捨てで発行される。

制限事項

  • プロセスを終了するとセッションも終了する(クラウドで継続はしない)
  • ネットワーク断が約10分続くとセッションがタイムアウトする
  • /mcp/plugin/resume などインタラクティブピッカーを開くコマンドはローカルCLIからのみ動作
  • Ultraplan 起動中は Remote Control との同時接続不可
  • サーバーモード以外では1プロセスにつき同時セッションは1つのみ

Channels Research Preview

Telegram・Discord・iMessage などの外部サービスからのメッセージやイベントを、 実行中の Claude Code セッションにプッシュする仕組み。 Claude はメッセージを受信し、同じチャンネルで返信する双方向ブリッジとして機能する。 CI の失敗やデプロイ完了など外部イベントを、ローカルファイルにアクセスしながら処理できる。

対応チャンネル

  • Telegram
    BotFather でボットを作成 → /plugin install telegram@claude-plugins-official → トークン設定 → claude --channels plugin:telegram@claude-plugins-official で起動。ペアリングコードでアカウントを登録し、許可リストで制限する。
  • Discord
    Discord Developer Portal でボットを作成 → プラグインをインストール → トークン設定 → チャンネル付きで起動。DM でペアリング、許可リストで保護。
  • iMessage
    macOS 専用。Messages DB を直接読み取り AppleScript で返信。ボットトークン不要。自分へのメッセージは自動許可、他の送信者は手動で追加する。
  • 独自実装
    Channels Reference に基づいて独自チャンネルを構築可能。Webhook レシーバーとして CI・監視システムからのイベントを受け取るユースケース等。

起動方法

claude --channels plugin:telegram@claude-plugins-official

複数のプラグインをスペース区切りで並べて同時に有効化できる。

注意: Channels はセッションが開いている間のみ機能する。 常時稼働させたい場合は Claude をバックグラウンドプロセスや永続ターミナルで動かす必要がある。

セキュリティ

各チャンネルはペアリングしたアカウントの許可リストを管理する。 許可されていない送信者からのメッセージはサイレントに破棄される。 チャンネルの有効化は --channels フラグで明示的にセッションごとに行う。

要件

  • バージョンClaude Code v2.1.80 以上
  • 実行環境Bun のインストールが必要
  • Team/Enterprise管理者によるチャンネル有効化が必要

Scheduled Tasks(スケジュールタスク)

セッション内でプロンプトを一定間隔で自動実行する機能。 デプロイ状況のポーリング・PR の監視・定時リマインダーなどに使う。 タスクはセッションスコープで動作し、セッションが終了すると停止する (--resume で再開した場合は未期限のタスクが復元される)。

/loop コマンド

最も手軽な定期実行の手段。間隔とプロンプトの組み合わせで動作が変わる。

入力動作
間隔 + プロンプト /loop 5m デプロイが完了したか確認して 固定間隔でプロンプトを繰り返し実行
プロンプトのみ /loop デプロイを確認して Claude が状況に応じて間隔を動的に決定(1分〜1時間)
なし(ベア) /loop ビルトインメンテナンスプロンプト(未完了タスク処理・PR対応・クリーンアップ)を実行

ベア /loop のカスタマイズ: .claude/loop.md(プロジェクト)または ~/.claude/loop.md(ユーザー)に カスタムプロンプトを書くと、デフォルトのメンテナンスプロンプトを置き換えられる。

一回限りのリマインダー

自然言語で記述するだけでワンショットタスクを作成できる。

午後3時にリリースブランチのプッシュをリマインドして
45分後にインテグレーションテストが通ったか確認して

スケジュールツール

Claude が内部で使用するツール。自然言語での操作が推奨されるが、直接参照することもできる。

ツール目的
CronCreate 新しいスケジュールタスクを作成。5フィールドの cron 式・プロンプト・繰り返しかどうかを指定
CronList 現在のスケジュールタスク一覧(ID・スケジュール・プロンプト)を表示
CronDelete タスクIDを指定してキャンセル

cron 式の例

意味
*/5 * * * *5分おき
0 * * * *毎時0分
0 9 * * *毎日午前9時(ローカルタイム)
0 9 * * 1-5平日の午前9時

制限事項

  • タスクは Claude Code が起動・アイドル中のみ実行される(ターミナルを閉じると停止)
  • 繰り返しタスクは作成から7日後に自動終了する
  • 1セッションで最大50タスクまで保持可能
  • ミスした実行のキャッチアップはなし(次のアイドル時に1回だけ実行)
  • 新しい会話を開始するとすべてのタスクがクリアされる
  • CLAUDE_CODE_DISABLE_CRON=1 で完全に無効化可能

その他のリモート実行オプション

Dispatch

スマホの Claude アプリからタスクをメッセージ送信すると、 PC の Claude Code Desktop が起動してそのタスクを処理する。 ローカルファイルへのアクセスが必要で、設定が最小限で済む用途に適している。 要件: Claude Code Desktop アプリのインストールとモバイルアプリとのペアリング。

Routines(クラウドスケジュール)

Anthropic 管理のクラウドインフラ上で動作するスケジュールタスク。 マシンの電源やセッション状態に依存しないため、常時稼働型の自動化に適している。 ローカルファイルへのアクセスは不可(GitHub リポジトリをフレッシュにクローンして実行)。 最小間隔は1時間。

Desktop Scheduled Tasks

ローカルマシン上で動作する永続的なスケジュールタスク。 セッションを超えて継続し、ローカルファイルにもアクセスできる。 /loop よりも耐久性が高く、最小間隔は1分。