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analysis_summary.xlsx (66 run) と各 run の analysis.md を、現行の論文草稿 (draftjp1.md)・発表スライド (2026_04_24.pptx)・analysis_report.md と突き合わせ、まだ記載されていない知見・草稿の空欄を埋められる数値・未解決問題への手がかりを抽出した。
Na_Dend2um_Ratio 等) を使うと、Dd=0.2 のシミュレーションは 2 µm で 0.38、5 µm で 0.29 となり、実験値 (2 µm で 0.41、5 µm で 0.30) と定量的に一致する。「不一致」は物理モデルの欠陥ではなく、比較に使う dendrite 直径の選び方の問題である可能性が高い。
Data/analysis_output/analysis_summary.xlsx の Analysis シート (66 run × 64 列)。各 run の analysis.md (条件・物理定数・ジオメトリ) もサンプリングして照合。Vm 値は pre-synapse baseline 補正済みの Excel 値を使用。draft/draftjp1.md、発表スライド 2026_04_24.pptx (= TSIM-003 で要約)、analysis_output/analysis_report.md。Na_Neck_Ratio / Na_Dend2um_Ratio / Na_Dend5um_Ratio、共役イオン K_Amplitude / Cl_Amplitude。これらは振幅・decay 指標と違い、既存ノート・レポートに表として登場していない。背景 (未解決問題): 発表スライド (S30 付近) は、「実験では dendrite の Na+ 信号が spine head の 50% 以上を保つのに、シミュレーションでは 10-20% に低下する。分岐を考慮した sim の方が現実的なはずなのになぜか?」を最大の未解決問題に挙げている。草稿 Results 3 でも「dendrite の直径を変えるとどうなるか?」が未解決メモのまま残っている。
データが示すこと: Excel の空間勾配列を dendrite 径ごとに並べると、head=1 に正規化した Na+ 振幅比は dendrite 径で系統的に変わる。dendrite が太いほど「シンク」が大きく、Na+ が速やかに薄まる。
| Dd (µm) | Neck (~1 µm) | Dend 2.6 µm | Dend 5.6 µm |
|---|---|---|---|
| 0.2 | 0.83 | 0.38 | 0.29 |
| 0.35 (default) | 0.69 | 0.20 | 0.14 |
| 0.4 | 0.66 | 0.16 | 0.12 |
| 0.6 | 0.57 | 0.085 | 0.060 |
| 0.8 | 0.53 | 0.051 | 0.035 |
定量的一致:
| 位置 | 実験 | sim Dd=0.35 (default) | sim Dd=0.2 |
|---|---|---|---|
| ~2 µm | 0.41 | 0.20 | 0.38 |
| ~5 µm | 0.30 | 0.14 | 0.29 |
背景: スライド S16 は「spine neck の DNa を変えても全体効果は無視できるが、関係は指数依存を示す」と述べるが、どこから効き始めるかの閾値は数値化されていない。草稿 Results 4 (spine neck resistance) は図の体裁だけで中身が空。
データが示すこと: neck の DNa だけを上書きした一連の run (overwrite 系列 1-8×10⁻⁶ と override 系列 1×10⁻⁶/10⁻⁷/10⁻⁹) を統合すると、Na+ の neck/head 比は明確な閾値挙動を示す。
| neck DNa (cm²/s) | 1×10⁻⁹ | 1×10⁻⁷ | 1×10⁻⁶ | 2×10⁻⁶ | 6×10⁻⁶ (生理) | 8×10⁻⁶ |
|---|---|---|---|---|---|---|
| Na+ neck/head 比 | 0.004 | 0.29 | 0.64 | 0.68 | 0.69 | 0.70 |
背景: 草稿 Results 5 に「Na 流入、(K⁺ の流出、Cl⁻ の流入はどうか?) と静止膜電位の関係」という未記入の問いが括弧書きで残っている。スライド S21 も「spine neck resistance 計算で K⁺ を electric drift により除外する処理が必要」と問題提起するが、K⁺ の大きさは数値化されていない。
データが示すこと: 全 run で K⁺ 振幅と Cl⁻ 振幅を Na⁺ 振幅に対して回帰すると、K⁺ は Na⁺ にほぼ比例 (傾き 0.98)、Cl⁻ は約 1.6% と極小。条件 (ジオメトリ・Vclamp・Mg) を問わずこの比はほぼ一定。
背景: スライド S27-29 と草稿 Results 5 は「過分極で Na⁺ 振幅の変化は Vm 振幅の変化より小さい」を扱うが、空間分布 (neck/dendrite への広がり) が保持電位でどうなるかには触れていない。
データが示すこと: Vclamp を -65→-120 mV にすると振幅は増えるが、空間勾配比はほぼ不変。
| Vclamp | Vm 振幅 | Na 振幅 | Neck 比 | Dend 2.6 µm 比 |
|---|---|---|---|---|
| -65 mV | 64.7 mV | 12.3 mM | 0.693 | 0.197 |
| -120 mV | 96.4 mV (+49%) | 15.1 mM (+23%) | 0.695 | 0.200 |
背景: Excel には実測平均形状 (Hd=0.32 / Nd=0.2 / Nl=0.66 / Dd=0.585 µm) の run があるが、-65 mV・完全モデル (conc_elec_grad) の組み合わせが存在しない。この形状の登録 run は (a) conc モデル (Vm 計算なし → 値が None)、(b) Vclamp=-120 mV の conc_elec_grad の 2 つだけ。実験 (-65 mV 近傍が標準) との直接比較に使える run がない。
| 平均スパイン run | モデル | Vclamp | Vm 振幅 | Na 振幅 | 用途 |
|---|---|---|---|---|---|
| average spine | conc | -65 | None | None | Vm 計算なし、比較不可 |
| average spine (-120) | conc_elec_grad | -120 | 63.6 mV | 29.2 mM | 保持電位が非生理 |
| (欠けている) | conc_elec_grad | -65 | — | — | 実験との直接比較に必要 |
| # | 提案 | 草稿/スライドの該当箇所 | 種別 | 信頼度 |
|---|---|---|---|---|
| 1 | dendrite 径 0.2 µm で sim の遠位 Na+ 比が実験 (40-50%) に一致。最大の未解決問題を解消しうる | スライド「最大の未解決問題」/ 草稿 Results 3 | 既存データで解決 | 🟢 |
| 2 | neck DNa の透過閾値は ~1×10⁻⁶ cm²/s。生理値は飽和域 → neck 抵抗が低い機序 | スライド S16 / 草稿 Results 4 | 既存結論の精密化 | 🟢 |
| 3 | K⁺ 流出 ≈ Na⁺ 流入の 98%、Cl⁻ は 1.6%。正味電荷蓄積が小さい | 草稿 Results 5 の空欄 / スライド S21 | 空欄を数値で充填 | 🟢 |
| 4 | 過分極は Na+ 振幅を増やすが空間分布は不変 (拡散支配を空間軸で補強) | スライド S27-29 / 草稿 Results 5 | 新しい角度 | 🟡 |
| 5 | 実測平均スパイン × -65 mV × 完全モデルの run が欠落。検証の基準点が空白 | 草稿 Results 2 (Fig.4 fitting) | 新規 run が必要 | 🟡 |